学校給食法
昭和二十九年六月三日法律第百六十号 最終改正:平成一四年二月八日法律第一号
(この法律の目的)
第一条 この法律は、学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与するものであることにかんがみ、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、もつて学校給食の普及充実を図ることを目的とする。
(学校給食の目標)
第二条 学校給食については、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない。 一
日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。 二 学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。 三
食生活の合理化、栄養の改善及び健康の増進を図ること。 四
食糧の生産、配分及び消費について、正しい理解に導くこと。
(定義)
第三条 この法律で「学校給食」とは、前条各号に掲げる目標を達成するために、義務教育諸学校において、その児童又は生徒に対し実施される給食をいう。
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この法律で「義務教育諸学校」とは、学校教育法
(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する小学校、中学校、中等教育学校の前期課程又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小学部若しくは中学部をいう。
(義務教育諸学校の設置者の任務)
第四条 義務教育諸学校の設置者は、当該義務教育諸学校において学校給食が実施されるように努めなければならない。
(国及び地方公共団体の任務)
第五条 国及び地方公共団体は、学校給食の普及と健全な発達を図るように努めなければならない。
(二以上の義務教育諸学校の学校給食の実施に必要な施設)
第五条の二 義務教育諸学校の設置者は、その設置する義務教育諸学校の学校給食を実施するための施設として、二以上の義務教育諸学校の学校給食の実施に必要な施設(次条において「共同調理場」という。)を設けることができる。
(学校栄養職員)
第五条の三 義務教育諸学校又は共同調理場において学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる職員は、栄養士法
(昭和二十二年法律第二百四十五号)第二条第一項
の規定による栄養士の免許を有する者で学校給食の実施に必要な知識又は経験を有するものでなければならない。
(経費の負担)
第六条 学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、義務教育諸学校の設置者の負担とする。
2
前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費(以下「学校給食費」という。)は、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第二十二条第一項
に規定する保護者の負担とする。
(国の補助)
第七条 国は、公立又は私立の義務教育諸学校の設置者に対し、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、学校給食の開設に必要な施設又は設備に要する経費の一部を補助することができる。
2
国は、公立の小学校、中学校又は中等教育学校の設置者が、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第二十二条第一項
に規定する保護者で次の各号のいずれかに該当するものに対して、学校給食費の全部又は一部を補助する場合には、当該設置者に対し、当分の間、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、これに要する経費の一部を補助することができる。 一
生活保護法 (昭和二十五年法律第百四十四号)第六条第二項 に規定する要保護者(その児童又は生徒について、同法第十三条
の規定による教育扶助で学校給食費に関するものが行われている場合の学校教育法第二十二条第一項 に規定する保護者である者を除く。) 二
生活保護法第六条第二項
に規定する要保護者に準ずる程度に困窮している者で政令で定めるもの
第八条 削除
(補助金の返還等)
第九条 文部科学大臣は、第七条の規定による補助金の交付の決定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、補助金の交付をやめ、又は既に交付した補助金を返還させるものとする。 一
補助金を補助の目的以外の目的に使用したとき。 二
正当な理由がなくて補助金の交付の決定を受けた年度内に補助に係る施設又は設備を設けないこととなつたとき。 三
補助に係る施設又は設備を、正当な理由がなくて補助の目的以外の目的に使用し、又は文部科学大臣の許可を受けないで処分したとき。 四
補助金の交付の条件に違反したとき。 五
虚偽の方法によつて補助金の交付を受け、又は受けようとしたとき。
(政令への委任)
第十条 この法律に規定するもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、政令で定める。
附則
(施行期日) 1 この法律は、公布の日から施行する。
(国の無利子貸付け等) 2 国は、当分の間、地方公共団体に対し、第七条第一項の規定により国がその経費について補助することができる学校給食の開設に必要な施設の建築又は設備の整備で日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号。次項において「社会資本整備特別措置法」という。)第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第七条第一項の規定(この規定による国の補助の割合について、この規定と異なる定めをした法令の規定がある場合には、当該異なる定めをした法令の規定を含む。附則第六項において同じ。)により国が補助することができる金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
3 国は、当分の間、前項の規定による場合のほか、地方公共団体に対し、学校給食の実施に必要な施設の建築又は設備の整備で社会資本整備特別措置法第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金の一部を、予算の範囲内において、無利子で貸し付けることができる。
4 前二項の国の貸付金の償還期間は、五年(二年以内の据置期間を含む。)以内で政令で定める期間とする。
5 前項に定めるもののほか、附則第二項及び第三項の規定による貸付金の償還方法、償還期限の繰上げその他償還に関し必要な事項は、政令で定める。
6 国は、附則第二項の規定により地方公共団体に対し貸付けを行つた場合には、当該貸付けの対象である事業について、第七条第一項の規定による当該貸付金に相当する金額の補助を行うものとし、当該補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
7 国は、附則第三項の規定により地方公共団体に対し貸付けを行つた場合には、当該貸付けの対象である事業について、当該貸付金に相当する金額の補助を行うものとし、当該補助については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
8 地方公共団体が、附則第二項又は第三項の規定による貸付けを受けた無利子貸付金について、附則第四項及び第五項の規定に基づき定められる償還期限を繰り上げて償還を行つた場合(政令で定める場合を除く。)における前二項の規定の適用については、当該償還は、当該償還期限の到来時に行われたものとみなす。
9 第九条の規定は、附則第二項の規定により国が地方公共団体に対し貸し付ける無利子貸付金について準用する。この場合において、同条中「交付の」とあり、及び「補助の」とあるのは「貸付けの」と、「交付を」とあるのは「貸付けを」と、「交付した」とあるのは「貸し付けた」と、「補助に」とあるのは「貸付けに」と読み替えるものとする。
附則 (昭和三一年三月三〇日法律第四一号)
この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。
附則 (昭和三二年三月三〇日法律第二〇号)
この法律は、昭和三十二年四月一日から施行する。
附則 (昭和四九年六月二二日法律第九〇号) 抄
(施行期日) 1 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和五三年七月五日法律第八七号) 抄
(施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (平成三年五月二一日法律第七九号) 抄
(施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (平成一〇年六月一二日法律第一〇一号) 抄
(施行期日) 第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。
附則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄
(施行期日) 第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則 (平成一四年二月八日法律第一号) 抄
(施行期日) 第一条
この法律は、公布の日から施行する。
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